顧客のDX推進を支援するSaaSを成長軌道へ サイオスグループ事業戦略発表会を開催 #2
2022年12月7日、サイオスグループは事業戦略発表会をオンラインで開催しました。注力分野であるSaaS事業について、サイオステクノロジー株式会社 SaaSビジネス ストラテジストの瀧下浩が解説、サイオス株式会社 代表取締役社長の喜多伸夫がその思いを述べました。
製品・サービス2023年1月17日
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サイオステクノロジー株式会社 SaaSビジネス ストラテジスト 瀧下浩、サイオス株式会社 代表取締役社長 喜多伸夫
日々の仕事を安心快適にするGluegentシリーズ
―― Gluegentシリーズおよび、HR Tech領域を取り巻く状況は?
瀧下:
企業を取り巻く環境は大きく変化しています。自然災害やパンデミックの対応を考慮したビジネスモデルへの変革が求められるとともに、多様化する働き方への対応が必要です。同時に、デジタル活用ではマルウェアや不正アクセスなどの脅威に対して従来の境界防御型のセキュリティでは太刀打ちできなくなりつつあります。こうした「デジタル化(DX)」「セキュリティモデルの変化」「働き方の変化」という3つの大きな変化の中でGluegentシリーズ、そして人的資源管理とテクノロジーを結びつけたHR Tech領域のSaaSが注目されています。
―― 具体的なサービスの概要を紹介してください。
瀧下:
まずGluegentシリーズは、日々の仕事を安心快適にするクラウドサービスです。企業の規模を問わず、さまざまなサービスと連携し、働く人が能力を最大限に発揮できる環境づくりを支援します。
- 「Gluegent Flow」
国内ワークフロー市場をターゲットにしております。稟議、申請の電子化から、システム/サービス間連携、業務フローの自動化や電子契約の効率化、データ活用といったより高度なニーズまで多くのお客様に利用いただいております。おかげさまで「BOXIL SaaS AWARD Winter 2022」ではワークフローシステム部門で「Good Service」および「使いやすさNo.1」をダブル受賞しました。 - 「Gluegent Gate」
これからのセキュリティモデルに対応する国産のIDaaS(Identity as a Services、略してアイダース)です。従来の境界防御型ではなく、境界の内側も過信せずに脅威が存在すると考える、ゼロトラスト(Zero trust)実現の構成要素であり、各種サービスとの連携が可能です。またパスワード認証ではなく、生体認証などを用いるFIDO(Fast IDentity Online Alliance、略してファイド)ベースの多要素認証へのニーズにも対応しています。
働き方改革の経験が開発に生きるHR Tech領域
瀧下:
続いてHR Tech領域におけるSaaSを2つご紹介させてください。
- 「YourDesk」
リモートワークに関連する課題を解決するサービスです。フリーアドレスとテレワークを一元管理する座席管理システムで直感的なUI/UXが特長です。
- 「OurEngage」
社員向けのエンゲージメント調査(サーベイ)を通じて、企業価値の持続的向上につながる人材戦略を支援するサービスです。社員のアンケート回答負荷を抑えながらもリアルタイムに近い組織状況の把握を可能にします。2022年6月にリリースしましたが、早くも効果が出始めているお客様もいらっしゃいます。
サイオスグループ自体もコロナ禍以前からリモートワークの取り組みを進めてきました。総務省による「テレワーク先駆者百選」に選定されるほか、Great Place To Workの取り組みを通じて「働きがいのある会社」に認定されています。
まだ道半ばではあるものの創業以来、会社の働き方を変革し続けてきたバックグラウンドと経験を生かしながら今後もHR Tech領域のサービス拡充を進めます。
―― GluegentシリーズとHR Tech領域における事業戦略上の注力点は?
瀧下:
Gluegentシリーズは引き続き、お客様の声を反映した開発を強化しています。「Gluegent Flow」では、Google Workspace以外にもサービス間連携機能の強化を進めています。また、「Gluegent Gate」ではゼロトラストの構成要素としての機能を強化しています。
一方、HR Tech領域は市場規模が大きく多様な競争が展開されています。そこで市場拡大に向けたパートナー販売を強化しています。併せてさらなる認知度向上のため、デジタルマーケティング戦略を強化し、多くのお客様にファンになっていただけるよう、そして利用いただけるよう尽力します。
SaaSは将来の中核的なビジネスに
―― SaaSはサブスクリプションモデルということですが、収益がすぐに業績に反映されにくいのでは?
喜多:
Gluegentシリーズは着実に成長しており、すでに収益に貢献しています。一方、新規のSaaSプロダクトが収益化の軌道に乗るまで既存のオープンシステム基盤事業、アプリケーション事業などの収益の一部をそれらに投資しながら展開しています。いずれSaaS領域はサイオスグループにおける中核となるビジネスと捉えています。
なお、Med Tech領域でご紹介した「INDIGO NOTE」は、精神科以外の診療科への展開拡大を念頭にさらなる開発を進めています。特にAPI*1の拡充により、レセプトなど他システムと連携を強化することで提供サービスを拡充します。
今後もサイオスグループではさまざまなお客様のDX推進に資するソリューションやサービスを提供してまいります。サイオスグループの今後の成長にご注目、ご期待していただければと思います。
*1 API(Application Programming Interface)
アプリケーションやソフトウェアとプログラムをつなぐ機能