LifeKeeper戦略説明会2017を開催
2017年2月23日、サイオスではLifeKeeper戦略説明会を東京ミッドタウンで開催しました。HAクラスターソフトウェア「LifeKeeper」を活用した事業継続(Business Continuity)分野での協業に向け、パートナー各社と方針を共有しました。
テクノロジー2017年3月 7日
パートナー各社とともに成長していく
LifeKeeper戦略説明会の開会に先立ち、サイオステクノロジー 執行役員 第1事業部事業部長の光田宣行は「サイオスは20周年の節目を迎える今年、持株会社へ移行するなど体制が大きく変わります。しかし、パートナーの皆様とともにLifeKeeperを育てるというこれまでの方針は変わりません。パートナーの皆様のお力添えを賜りながら、事業継続(Business Continuity)分野で高まるニーズや新たな課題を解決するべく、メーカーとして皆様のご期待に応えてまいります」と述べました。
サイオステクノロジー 執行役員 第1事業部事業部長 光田宣行
LifeKeeper製品を市場で展開するうえで注目されるのが、ITとクラウドの市場動向です。続く講演では、IDC Japan ITサービス リサーチディレクター 松本聡氏が国内エンタープライズIT市場におけるトレンドと今後の展望を同社の調査分析結果に基づいて解説しました。
その中で松本氏は、2018年頃から新たに、クラウドを基盤とするオープンなプラットフォームへと経営インフラの変革を図る企業が登場し、それを支えるクラウド事業者など複数のステークホルダーからなるエコシステムが形成され、エンタープライズIT市場を牽引する可能性があることを示しました。
IDC Japan ITサービス リサーチディレクター 松本聡氏
2017年の事業戦略における3つの柱
サイオスのBC事業企画部部長 御舩洋は2016年の取り組みを振り返るとともに、2017年の事業戦略について説明しました。「2016年は従来のオンプミレス環境における採用に加えて、オンプレミスからプライベート/パブリッククラウドへの業務システムの移行に伴う場面でLifeKeeperが導入される事例が伸びました。2017年もこの傾向は続く見通しです」と説明しました。
そのうえで御舩は2017年の事業戦略の柱として「エンタープライズITでの採用」「パブリッククラウドでのシェア拡大」「ユーザー満足度の向上」の3つを掲示しました。また2017年2月にリリースしたパブリッククラウド上の仮想マシン(インスタンス)の監視・復旧を強力にサポートするクラウドサービスSIOS Coati(サイオス コーティー)を紹介しました。
サイオステクノロジー BC事業企画部部長 御舩洋
[プロダクト戦略] LifeKeeperの利用領域の深耕拡大を図る
製品戦略については、サイオス BC事業企画部 グループマネージャーの五十嵐久理が説明しました。LifeKeeper(Linux版/Windows版)の2017年におけるロードマップを踏まえながら、重点項目となる7つのトピックスを挙げました。
五十嵐は、「HAクラスターソフトウェアとしてのLifeKeeperの使いやすさに磨きをかけながら、新たなビジネス領域における採用事例の創出、ソリューションの開発・検証などを通じて、市場で独自のポジションを築きたいと考えています」と述べました。
新たなビジネス領域では、SAPのクラウド移行やRDS(リモートデスクトップサービス) on Azureなどのクラウド分野ですでに事例が出始めています。その実例として高価な共有ストレージを用いないSANLess Clustersにより柔軟な高可用性や災害対策を実現したHA化の事例を五十嵐は紹介しました。
また、プロダクトの機能面では2016年に発表した新機能(例えば、LifeKeeper for Linux v9.1におけるQuick Service Protection、LifeKeeper APIs)に続き、クラウド対応などの新たなニーズに合わせた研究開発を進め、マイナーバージョンアップなどのタイミングで反映する方針を説明しました。
さらにパートナー各社との協業を通じて、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)での適用可能性やサイオスの得意とするOSS(オープンソース・ソフトウェア)環境のHA化、そしてHigher Availability Solutionsコンソーシアムを通じたユーザーの声に基づく新しいソリューションの検証・提供にも挑戦しているといいます。「これらのテーマにはパートナー各社の強みを生かしていただける領域が多くあります。パートナーの皆様もぜひ一緒に、新たなビジネス領域を拓いていきませんか。私どもに気軽に声をかけてください」と五十嵐は提案しました。
サイオステクノロジー BC事業企画部 グループマネージャー 五十嵐久理
[マーケティング戦略] パートナー各社のビジネスをあらゆる角度から支援
マーケティング戦略については、BC事業企画部 ディレクターの鈴木健一が説明しました。2016年は情報発信の強化策と、トレーニングセミナーなどの支援体制の充実を図り、情報発信ではパートナー様向けポータルサイトの開設、クラウドビジネスに関する専用Webページや資料の公開、お客様とのきっかけを作るブログサイトのリニューアルを実施しました(ブログサイト:「ビジネス継続とITについて考える」)。
「パートナー各社のLifeKeeperビジネスが堅調に伸びるということは、それだけより多くのお客様にパートナー各社を通じてLifeKeeperを利用していただけることを意味します。2017年は2016年の戦略をより強化しつつ、パートナー各社のビジネスが活性化するためのマーケティング施策を打ち出していきます」と鈴木。ダイレクトマーケティングを柱とした通年でのキャンペーンを展開する予定です。
「リード獲得のためのセミナーの開催や事例発信などの施策をサイオスが積極的に担うことによりその分、パートナー各社の負担を軽減したいと考えています。またキャンペーンを通じて創出したリードをパートナー各社にご提供し、ビジネスを一緒に盛り上げていければと考えています」と鈴木は述べ、セールス、テクニカル、マーケティングのあらゆる角度からパートナー各社のビジネスを支援する施策と意気込みを伝えました。
サイオステクノロジー BC事業企画部 ディレクター 鈴木健一
パートナーアワードを授与
LifeKeeper戦略説明の後は、パートナーアワードの授与式が行われました。LifeKeeperを活用した導入案件などにご尽力をいただいたパートナー企業様の中から、Gold Partner AwardにはSilver Partnerからご昇格されたSCSK株式会社様、Best Gold Parter Awardにはシーティーシー・エスピー株式会社様、Best Platinum Partner Awardには横河レンタ・リース株式会社様を選ばせていただきました。
クラウド分野のビジネスは上昇気流にあります。サイオスは2017年もパートナーの皆様とご一緒に、事業継続やエンタープライズITにおけるクラウド移行へのニーズに応えていく考えです。
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